社長の経済学:新NISA、賢く使うためのシンプルガイド


「社長の経済学」、今回は、「新NISA」について、まだまだ多くの方が「NISA制度って結局よく分からない」と疑問に思っていることでしょう。私も日頃から不動産市場だけでなく、世の中の経済の動きには常に目を光らせています。特にこの新NISAは、私たち個人の資産形成にとって、かなり大きな役割をもたらす可能性を秘めていると考えています。

実は日ごろの会話の中でNISAについて聞かれることがあります。数名の口座開設のお手伝いもさせていただきました(この記事を見てニヤリと笑ってるかもしれません)。そこで今回は、私なりに今一度新NISAの仕組みから、使うためのポイントまで、難しい言葉は抜きにして、できるだけシンプルにお話ししたいと思います。


新NISAについて

皆さん、銀行にお金を預けていても、ほとんど増えないですよね。その一方で、物価は少しずつ上がっていて、実質的にお金の価値が目減りしているように感じませんか?

こんな時代に、政府は「国民にもっと投資でお金を増やしてもらおう!」と考えて、2024年からNISAを大きくパワーアップさせました。これが「新NISA」です。これまでのNISAよりも、もっと長い期間、もっと多くの金額を、利益に税金がかからずに投資できるようになったのが最大のポイントなんです。


新NISAって、結局何がスゴイの?仕組みをざっくり解説!

新NISAのポイントは、大きく分けて3つです。

  1. 最大1,800万円まで「非課税」で投資できる! これまでは、非課税で投資できる金額に上限がありましたが、新NISAでは生涯で合計1,800万円まで、投資で得た利益に税金がかかりません。株で儲けても通常20%くらいかかる税金がゼロになる、というのは(資産が増えれば)本当に大きいですよね。 しかも、この1,800万円の枠は、一度使っても、投資した商品を売ればまた復活して使えるんです。
  2. 非課税期間が「ずっと」に! 旧NISAは、「5年間だけ」「20年間だけ」といった期限がありましたが、新NISAは非課税で保有できる期間が「無期限」になりました。 これはつまり、焦って売る必要がないということ。じっくり時間をかけて、お金がお金を生む「複利の力」を最大限に活用できるようになった、ということです。
  3. 「積立」も「好きな銘柄選び」も両方できる! 新NISAには、2つの投資枠があります。
    • つみたて投資枠(年間120万円まで): これは、国がお墨付きを与えた、初心者でも始めやすい投資信託などに、毎月コツコツ積み立てるのに向いています。
    • 成長投資枠(年間240万円まで): こちらは、自分で選んだ個別株や、少し積極的な投資信託などにも投資できます。 この2つの枠を合わせて年間360万円まで使えて、皆さんの投資スタイルに合わせて柔軟に活用できるのが魅力です。

新NISAの「いいところ」と「気をつけたいところ」

どんなに良い制度でも、メリットとデメリットがあります。新NISAを使う上で知っておきたいポイントです。

メリット

  • 税金がかからないから、手元に残る利益が段違い!: これが一番大きなメリット。利益が出れば出るほど、税金がゼロの恩恵は大きくなります。
  • 長期でじっくり資産を育てられる!: 無期限になったことで、目先の値動きに惑わされず、安心して長く投資できます。老後資金など、将来の大きな目標に向けて計画が立てやすいです。
  • 投資を始めるハードルがグッと下がった!: 制度がシンプルになり、枠も大きくなったので、「そろそろ投資を始めてみようかな」という方が非常に増えています。

デメリット

  • 元本は保証されない: これだけは忘れないでください。投資なので、預貯金とは違って、元本が減ってしまう可能性もゼロではありません。現に2024年夏の株価大暴落や最近のトランプ関税で多くの方が損失が出ています。
  • 損をしても税金は安くならない: もしNISA口座で損失が出たとしても、他の口座の利益と相殺して税金を安くする「損益通算」はできません。
  • 選べる商品に制限がある場合も: つみたて投資枠で買える商品は、金融庁が「これなら大丈夫だろう」と太鼓判を押した銘柄に限定されています。

新NISA、これからの展望は?

新NISAの登場で、日本人の資産形成のあり方が大きく変わっていくと私は見ています。

これまで「貯金」一辺倒だった日本人のお金の流れが、「投資マインド」へとシフトしていくでしょう。これにより、金融市場は活発になり、企業も国も元気になりやすくなります。

また、長期でコツコツ投資する人が増えれば、私たち一人ひとりの金融に関する知識も自然とレベルアップしていくはずです。金融機関も、もっと分かりやすい商品やサービスを提供しようと競争が激しくなるでしょうから、普段の生活でより投資が身近になることでしょう。

もちろん、世の中の情勢によっては市場が変動することもあります。しかし、国が後押しする制度ですから、今後も投資をしやすい環境は整っていくと予想されます。


まとめ:「新NISA」は賢い「道具」の一つ

長々とお話ししましたが、新NISAは皆さんの資産を育てるための、ひとつの「方法」です。

私が思うのは不動投資もそうですが、「どれくらいなら損しても大丈夫か(リスク許容度)をしっかり理解して、無理のない範囲で始めること」です。誰かに言われたからではなく、ご自身で考えて、納得して始めることが何より大切です。

今回は当たり障りないことしか書きませんでしたが、このような制度で世の中の風潮や市場が変わるような話は好きですし大人の教養と思って必要最低限の情報は日ごろから得るようにしています。

しかし、繰り返しになりますが、このブログは特定の金融商品を「買え」と推奨するものでは決してありません。皆さんがご自身の資産について考え、判断するためのきっかけになれば幸いです。最終的な投資判断は、ご自身の責任において行ってくださいね。

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